図 実験イメージ
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 総務省 近畿総合通信局は2012年11月22日、近畿V-Low実証実験協議会から申請のあったV-Lowマルチメディア放送に係る実験試験局2局に予備免許を同日に付与したと発表した。

 近畿V-Low実証実験協議会は、大阪府大阪市(設置場所はハービスOSAKA、実験期間は2012年12月~2013年1月)と兵庫県加古川市(同加古川市役所、2013年1月~2月)にV-Lowの送信アンテナを設置して、実験を行う。出力はいずれも100Wである。

 実験では、(1)V-Lowマルチメディア放送を活用した非常時災害情報提供の検証、(2)災害時における地域放送のあり方の検証、(3)IPDC(IP Data Cast)伝送技術、安心・安全公共コモンズとの連携、および情報伝達の効率化と最大化を図る手法について検証、(4)居住空間による情報伝達差異への対応を行う。

 実験は、二つの送信アンテナを利用して、大きく三つのプロジェクトが予定されている(図)。大阪分科会(大阪市、伊丹市、エフエム・キタ)は専用端末の動作実験、デジタルサイネージでの表示実験、無線LANへの変換実験、移動体での受信確認を行う。大阪分科会(阪神電鉄)では、駅設置の無線LAN設備との接続動作実験を行う。

 加古川分科会(加古川市、高砂市、稲美町、播磨町、BAN-BANテレビ)は、専用端末の動作実験、ケーブルテレビでの伝送実験、公共コモンズとの連接実験、移動体での受信確認、既存の公共施設音響設備接続の鳴動実験などを予定する。

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