情報機器リユース・リサイクル協会(RITEA)は2012年11月21日、情報機器の2011年4月~2012年3月のリユース(中古販売)とリサイクル(再資源化)の実績を発表した。パソコンや周辺機器、複合機、PDA、携帯電話などのリユース台数は前年度比12%減の269万8000台。コンピューター機器が減少する一方で、スマートフォンが2.4倍に急増しているのが目立った。

 リユースは、パソコン、サーバー、ディスプレイ、複合機、プリンター・コピー機、ネットワーク機器、PDA、デジタルカメラ、携帯電話・スマートフォンなど国内で販売されている主要情報機器18品目を集計した。ノート型パソコンは99万6000台(前年度比8%減)、デスクトップ型パソコンは76万4000台(同18%減)、ワークステーションは1000台(同82%減)、サーバーは4万4000台(同44%減)と軒並み減少した。

 その一方、スマートフォンは4万台(同140%増)、タブレット端末は1万台(前年度データなし)と大きく伸長した。RITEAは、中小企業・学校や、家庭内の複数台目の利用を中心に、スマートフォンなどのリユース情報機器への認知が高まってきたことがこれらの数値を押し上げているとみる。

 ただしパソコンについても、OSを再インストールして一定期間の保証を付けた「付加価値付きリユースパソコン」が年々増え、リユースパソコン全体の44.3%を占めたと指摘。2011年度は市場ニーズを満たすほど出荷できなかったが、2012年度以降は増加すると予想している。

 また、リサイクルの回収台数は112万8000台(前年度103万8000台)だったが、リサイクル資源としての利用量は計7574トン(同9189トン)と減少した。全体として装置の小型・軽量化傾向による影響のためで、資源再利用率でみると、2009年度に集計を始めて以降で最高の86.4%だった。