クラウド型の人材管理サービス「チームスピリット」を開発・提供するチームスピリットは2012年11月22日、11月下旬に1億円超のシリーズBファイナンスを実施すると発表した。日本ベンチャーキャピタル、ニッセイ・キャピタル、SMBCベンチャーキャピタルの3社によるもので、米セールスフォース・ドットコムなどによるシリーズAファイナンスを含めると、同社は総額2億円超の資金を調達することになる。

 コンシューマ向けネットサービスを提供するベンチャー企業が、こうした資金調達を経て事業を成長させる事例は多いが、特定のプラットフォームを利用した企業向けネットサービスを展開するベンチャー企業がベンチャーキャピタル(VC)からの資金調達で事業を強化する例は、少なくとも日本ではあまり例がなかった。企業向けIT分野の新たな動向として注目される。

 同社が展開する「チームスピリット」は米セールスフォース・ドットコムのPaaSである「Force.com」上で開発されたもので、企業向けに「勤怠管理」「経費精算」「プロジェクト工数管理」などのサービスを提供している。

 10月には日本技芸と業務アプリケーションの機能連携を発表し(関連記事:Force.comが業務システムの“作り”を変える、アプリベンダーのエコシステムを後押し)、これまでシステムインテグレータがカバーしていたような業務システムの領域をクラウドサービスでカバーすることを目指している。

 現在「チームスピリット」の導入社数は50社、7500ライセンスを超えているという。同社は今回の資金調達を基に、サービス開発やマーケティング、営業活動を強化するとしている。