米Googleはオンライン音楽配信サービスに関して欧州の著作権管理団体とライセンス契約を結んだ。これによりGoogleは550万曲以上の音楽を自社オンラインサービスを介して提供できる。

 ライセンス契約は、音楽ライセンスの欧州組織ArmoniaとGoogleとの間で現地時間2012年11月1日に締結され、同11月19日にArmoniaが公表した。

 Armoniaはフランスの著作権管理協会SACEM、スペインの著作権管理協会SGAE、イタリアの著作権管理協会SIAEが立ち上げた連合組織で、これら協会が管理する著作権のライセンス使用に関する「ワンストップ・ショップ」としての役割を担っている。

 Armoniaとの契約を通じて、GoogleはSACEM、SGAE、SIAEをはじめ、Universal Music Publishing International(UMPI)、SONY Latino、PEER Latino、SPAが著作権を管理する音楽をデジタルコンテンツ配信/販売サービス「Google Play」を通じたクラウド音楽サービスやビデオオンデマンドサービスなどで配信する。欧州ユーザーのほか、ユーラシア大陸や中東、アラビア半島、アフリカ、インド亜大陸の一部地域を対象にする。

 Google音楽ライセンス担当責任者のSami Valkonen氏は「こうしたライセンスは、アーティストや著作権保持者が正当な対価を得られることを保証し、サービスプロバイダーが欧州ユーザーに恩恵をもたらす革新的なサービスを展開する上で重要なものだ」と述べている。

 米メディアの報道(PCMAG.com)によると、GoogleはGoogle Play音楽サービスを先週、英国、フランス、ドイツ、イタリア、スペインで公開したばかり。音楽を購入するほか、CDなどですでに所有している音楽を最大2万曲クラウドストレージに保存できる。ユーザーの音楽ライブラリーをスキャンして、合致する音楽をアップロードする機能も備える。米国でも同様のサービスを間もなく開始する。

[発表資料(PDF文書)]