写真●Trend Micro Safe LockのGUI画面
写真●Trend Micro Safe LockのGUI画面
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 トレンドマイクロは2012年11月19日、あらかじめ登録してあるプログラムに限って実行を許可するホワイトリスト型のセキュリティソフト「Trend Micro Safe Lock」(TMSL、写真)を発表した。制御システムや組み込みシステムといった、Windowsを適用した専用システムにおいて、マルウエアの実行を効果的に防止できる。2013年1月7日に販売を開始し、2013年1月31日に出荷を開始する。

 Windows上で不正なプログラムを実行できないようにする。ホワイトリストに登録済みのプログラムに限って実行を許可し、ホワイトリストに載っていないプログラムの実行を禁止する。これにより、マルウエアの実行を防止する。この手法は一般に、組み込み用途向けのハードニング(ソフトウエアの固定化)に用いられている。実行するプログラムが固定化されており、OSを一度インストールしたら、そのままメンテナンスせずに使い続ける用途に向く。

 なお、トレンドマイクロがホワイトリスト型のハードニングソフトを開発/出荷するのは、今回が初めてという。製造業の生産管理システムや電力・ガス・水道の供給監視システムなどの制御システム分野からの要望を受けて、新たに製品化したかたち。制御システム分野のSIパートナーなど、これまでとは異なる販売経路を含め、今後1年間で100社への販売を目指す。さらに、TMSLを含めた制御システム向けの事業全般で、2015年に15億円の売上げを目指す。

 価格(税別)は、クライアントOS向け(最低3ライセンス)が、250~499ライセンス購入時に1台当たり1万1100円(初年度保守料を含む)、2年度以降の保守料が1台当たり2200円。サーバーOS向け(最低1ライセンス)が、25~49ライセンス購入時に1台当たり7万2800円(初年度保守料を含む)、2年度以降の保守料が1台当たり1万4560円。

 TMSLの稼働OSは、以下の通り。クライアントOSは、一般用が、Windows 2000/XP/Vista/7。組み込み用が、Windows XP Embedded、Windows Embedded Standard 2009/7、Windows Embedded Enterprise XP/Vusta/7。サーバーOSは、一般用が、Windows 2000 Server、Windows Server 2003/2003 R2/2008/2008 R2。組み込み用が、Windows Embedded Server 2003/2003 R2/2008/2008 R2。