米誌「Fortune」の電子版は現地時間2012年11月16日、「2012 Businessperson of the Year(今年の優秀なビジネスパーソン)」ランキングを発表した。首位には米Amazon.comのJeff Bezos最高経営責任者(CEO)が選ばれた。

 Fortuneは、「リスクをいとわず、業界に大きな変革を与えている姿勢がBezos氏を1位に押し上げた」としている。Businessperson of the Yearでは、財務成績や株価状況、戦略的手腕、リスクテイキング、文化的重要性などさまざまな要素を分析および評価し、ランク付けを行っている。

 FortuneはBezos氏について「書籍業界を覆し、電子機器小売業者を追いやった。現在では、高級ブランド服から映画製作、タブレット端末製造まであらゆる方面に事業を広げている。Bezos氏は進んでリスクを取り損失を出すが、投資家は彼に好意的で、Amazon.comの株価は今年に入って30%上昇した」と説明。また、「事業の拡大と試みを繰り返す中でも、Bezos氏は優れた顧客体験を提供することに常にひたむきだ」と評価している。

 なお、Amazon.comが10月25日に発表した2012年第3四半期決算は、売上高が138億600万ドルで前年同期と比べ27%増加したが、2億7400万ドルの赤字(希薄化後1株当たり損失は0.60ドル)を計上している(関連記事:Amazon.comのQ3決算、増収なるも2億7400万ドルの赤字)。

 ランキングの2位には米AppleのCEO、Tim Cook氏が選出された。3位は米ComcastのCEO、Brian Roberts氏とComcastが買収した米NBC UniversalのCEO、Steve Burke氏だった。4位に米eBayのCEO、John Donahoe氏、5位に韓国SamsungのCEO、Oh-Hyun Kwon氏が入っている。

 6位以下には米GoogleのLarry Page共同設立者兼CEO、ベルギーのビール会社Anheuser-Busch InbevのCarlos Brito CEO、米MasterCardのAjay Banga CEO、米Exxon MobilのRex Tillerson会長兼CEO、米VanguardのBill McNabb会長兼CEOが続いた。

[発表資料(1)]
[発表資料(2)]