総務省は2012年11月16日、2.5GHz帯のBWA(Broadband Wireless Access)向けに新たに30MHz幅(2625~2655MHz、モバHO!の跡地)を確保する方針に対し、ニーズを図るために実施していた調査結果を発表した。

 公表された調査結果によると()、全国エリアでの利用希望として、NTTドコモ、UQコミュニケーションズ、Wireless City Planning(WCP)の3社が希望。地域ごとの利用希望として、ケーブルテレビ無線利活用促進協議会、地域WiMAX推進協議会の2団体が希望を示した。これらの団体の下で、実際に地域ごとの利用を希望する事業者は、アイティービーや帯広シティーケーブルなど地域WiMAX事業者12社である。

図●総務省が発表した今回の調査結果
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 NTTドコモとUQコミュニケーションズは、それぞれガードバンドを除いて20MHz幅の割り当てを希望。追加割り当ての帯域は30MHz幅あるが、ガードバンドを考慮すると実質1枠を希望する形になる。それに対してWCPは10MHz幅を希望し、30MHz幅を既存のBWA事業者2社(UQとWCP)で分け合う形を提案をしている。

 利用希望システムとしてNTTドコモは、「いろんな可能性がある。BWAシステムと理解しつつも多様な使い方ができると思い、手を挙げた。他の帯域とキャリアアグリゲーションして組み合わせて、2.5GHz帯を下りオンリーのFDDシステムとして使うのも一つの選択肢。議論しながら意見を提案していきたい」(入江恵執行役員ネットワーク部長)と話す。

 それに対してUQコミュニケーションズは、TD-LTEとも互換性のある「WiMAX Release 2.1」(関連記事)の20MHzシステム、WCPはAXGP(TD-LTE互換)の10MHzシステムの導入を希望する。

 地域WiMAX事業者は、いずれもWiMAX 2.0、もしくはAXGPの導入を表明している。