米Dellは現地時間2012年11月15日、2013会計年度第3四半期(2012年8~10月)の決算を発表した。売上高は137億2100万ドルで前年同期比11%減少。会計原則(GAAP)ベースの純利益は4億7500万ドル(希薄化後1株当たり利益は0.27ドル)で同47%減少した。営業利益は同48%減の5億8900万ドルだった。消費者のパソコン離れに加え、大企業の需要低迷が影響した。

 非GAAPベースの場合、純利益は前年同期比21%減の6億7900万ドル(希薄化後1株当たり利益は0.39ドル)、営業利益は同31%減の8億8600万ドルとなる。

 製品部門別ではサーバーおよびネットワーキング関連を除いて軒並み低迷した。ノートパソコンなどのモビリティ部門が前年同期比26%減の35億2300万ドル、デスクトップパソコンが同8減の31億2500万ドルだった。ソフトウエアと周辺機器が同11%減の22億5800万ドル、サービスは同1%減の21億700万ドル、ストレージ製品は同16%減の3億8600万ドルとなった。サーバーおよびネットワーキング関連は23億2200万ドルで、同11%増加した。

 売上高を顧客別で見ると、消費者向けは24億5900万ドルで前年同期比23%減と最も落ち込みが激しかった。大企業向けは同8%減の41億5600万ドル。官公庁向けは同11%減の38億2400万ドル、中小企業向けは同1%減の32億8200万ドルだった。

 地域別では日本を含むアジア太平洋地域が前年同期比11%減収、EMEA(欧州、中東、アフリカ)が同15%減収、米大陸が同9%減収となった。

 同社は、2013会計年度第4四半期(2012年11月~2013年1月)の売上高が第3四半期と比べ2~5%増加すると見ている。2013会計年度通年(2012年2月~2013年1月)については従来予測を維持し、非GAAPベースの1株当たり利益を1.70ドル以上と見込んでいる。

 なお、米メディアの報道(Forbes)によると、アナリストらは第3四半期の売上高を139億ドル、特別費用を除いた1株当たり利益を0.40ドルと予測していた。アナリスト予測を下回る決算発表を受け、同社株価は時間外取引で一時2.3%安の9.34ドルに下落した。

[発表資料]
[財務諸表(PDF文書)]