Google Mapsの画面例(Android版の場合)
Google Mapsの画面例(Android版の場合)
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 米Wall Street Journalは現地時間2012年11月15日、米GoogleがiPhone向け地図アプリケーションの開発を進めており、すでに最終段階に入っていると報じた。事情に詳しい情報筋の話として、Googleはすでに試験版を外部の関係者に提供しており、具体的な日時は分からないが、米Appleのアプリケーション配信サービス「App Store」の承認申請をすると伝えている。

 同紙によると、開発中の地図アプリケーションは、Android向け地図アプリケーションや、Appleの独自アプリケーションなどと同様にナビゲーション機能が付くという。

 AppleはiPhone 5に標準搭載のモバイルOS「iOS 6」で、Googleの地図アプリケーションに代えて自社開発のアプリケーション「Maps」を導入した。ところが、これに情報不足や不具合があるとの苦情が相次ぎ、Tim Cook最高経営責任者(CEO)が公式謝罪したという経緯がある。その後まもなくしてiOS部門でトップを務めていたScott Forstall氏が辞任したが、地図アプリケーションの失敗や、それに端を発した幹部陣との不和が原因だったと見られている(関連記事)。

 Wall Street Journalによると、AppleのMapsはすでにEddy Cue上級副社長率いるオンラインサービス部門に移管されて改良中。だが、Googleの新しいアプリケーションはApple製Mapsの品質に不満を抱く利用者を取り込める可能性があるという。先に公開したiPhone用YouTubeアプリケーションと同様に、収入が見込める関連サービスと連携したり、広告を表示したりすることで、Googleは売り上げを増やせると同紙は伝えている。