写真●緊急速報メールの受信イメージ
写真●緊急速報メールの受信イメージ
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 KDDIは2012年11月15日、総務省が宮城県石巻市で11月16日に実施する「耐災害性の強い放送系技術を用いた防災システムの研究開発」の実証実験に協力すると発表した。緊急速報メールにワンセグ起動ボタンを表示させ、クリックすることでエリア放送に移行し、通信、放送の両面から重層的に災害情報を配信する。

 実験は、マスプロ電工が総務省から受託した研究開発の参考試験として実施するもので、KDDIのほか、NTTドコモ、ソフトバンクモバイルも協力する。
 石巻市の防災システムから緊急速報メールを配信すると、特定のエリアにメールを一斉配信する。そのメールに記載されたワンセグ視聴のリンクをクリック選択することで、ワンセグ画面に移行する(写真)。

 東日本大震災では、防災行政無線による避難警報の内容が聞こえづらかったり、地上波放送による災害情報では地域に密着した詳細な情報が得にくいといった課題があった。こうした背景から、緊急性の高い災害情報を様々なメディアで重層的に配信する仕組みが求められているとしている。KDDIによれば、同社の緊急速報メールの配信契約をする自治体は、2012年10月9日に1000契約を突破しているという。
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