コイン駐車場運営最大手のタイムズ24は2012年11月15日、京都市内に「タイムズ鴨川ランプ」「タイムズ上鳥羽ランプ」を開設し、同時にIC乗車券利用による割引サービス「交通ICパーク&ライドサービス」を始めた。いずれも阪神高速高架下の市有地にあり、タイムズ24が京都市から土地を借用して運営する。車利用者に公共交通機関の利用を促すパーク&ライド駐車場の整備を目的に、京都市が借主を公募し、タイムズ24が選定された。

 割引を受けるには、駐車場の最寄り駅から交通系ICカードの「PiTaPa(ピタパ)」か「ICOCA(イコカ)」を使って鉄道を利用する必要がある。目的地から駐車場に戻ったとき、料金精算機にある「降車履歴確認用リーダー」に同じICカードをタッチし、履歴が確認された場合に、300円分を割り引いた料金が自動的に表示される。料金支払い自体は、クレジットカードか現金で行う。

 京都市内は観光スポットが散在しており、秋の紅葉シーズンなどに慢性的な道路渋滞と駐車場不足に悩まされている。2つの駐車場はいずれも京都市南部に位置し、自動車から市営地下鉄・京阪電鉄に乗り換えて中心部以北にある観光スポットへとアクセスできる。京都市はパーク&ライドの促進で、中心部への自動車流入抑制を狙う。タイムズ24は、公有地を借り受けての駐車場開設を強化しており、京都市での実績を弾みにして事業拡大を図る考えだ。

[タイムズ24の発表資料]