NTTデータ子会社のエヌジェーケーは2012年11月14日、米アップルのタブレット端末「iPad」と、「iCloud」などのクラウドサービスを利用して簡易コールセンターを構築するCTI(Computer Telephony Integration)アプリケーション「Cyzo」を発表した。NTT東日本/NTT西日本の「ひかり電話」などのIP電話サービスに接続して利用するもので、顧客から電話着信があった際、電話番号を基に、iCloudやクラウド上の各種CRM(顧客管理システム)/SFA(営業支援システム)から顧客情報を自動検索し、iPadに表示する。

 コールセンター機能を実現するにあたり、ユーザーはPBX(構内交換機)やIVR(自動音声応答装置)などを用意する必要はない。上記のクラウド連携機能のほか、iPadの標準アプリ「連絡先」を用いた着信ポップアップ機能、事前に登録した発信先リストへ順次自動発信を行う「オートダイヤル」機能、電話対応時に相手に話すべき内容を表示したり対応内容をボタンで記録したりする「テレアシスト」機能、最大10通話同時に発着信可能な自動音声応答機能「多チャンネルIVR」、「全通話録音」機能などを提供する。

 対応するIP電話サービスは、NTT東日本/NTT西日本の「ひかり電話」、ブラステルの「Basix」、フュージョン・コミュニケーションズの「FUSION IP-Phone SMARTβサービス」。

 12月11日から、AppStoreでダウンロード提供を開始する。提供開始時点では「新しいiPad」のみに対応し、iPad mini、iPad Retinaには順次対応する予定だ。アプリは無料。アプリは簡易CRM機能のみを搭載しており、クラウド連携機能などのフル機能を利用する場合は、各種クラウドサービスへの接続料として、iPad1台あたり月額5250円が必要。