写真1●釜石市立唐丹小学校での撮影風景(提供:Google)
写真1●釜石市立唐丹小学校での撮影風景(提供:Google)
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写真2●釜石市立唐丹小学校での外観撮影風景(提供:Google)
写真2●釜石市立唐丹小学校での外観撮影風景(提供:Google)
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 Googleは2012年11月13日、東日本大震災で被害を受けた施設を360度のパノラマ写真で保存する「震災遺構デジタルアーカイブプロジェクト」を開始した。対象施設の外観および構内をストリートビューの技術を活用して撮影する(写真1写真2)。

 岩手県大船渡市、釜石市、陸前高田市、福島県浪江町の4自治体と協力し、これらの自治体の施設32件の撮影を予定している()。撮影した画像は年内をめどに、準備でき次第、順次インターネットで公開する。

 「ストリートビューのパノラマ写真で、東日本大震災の被害を受けた施設の外観・構内を可能な限り撮影・公開し、世界中の科学者や研究者をはじめ、一般の方がこうした情報にアクセスできるようにすることで、地震や津波が引き起こした被害をより深く知っていただくきっかけになるものと考えている。また、震災から1年8カ月を迎える今、本プロジェクトが震災の記憶の風化を防ぎ、後世に震災の記録を継承する一助となることを期待している」(Google)。

 またGoogleでは、施設のデジタルアーカイブを希望する自治体や施設管理者を募集している。Googleの災害情報ページで応募を受け付けている。

表●撮影対象予定施設一覧(五十音順)
岩手県大船渡市(12件)旧大船渡商工会議所 本所、サン・アンドレス公園 展望台、大船渡魚市場、大船渡市民体育館、大船渡市立三陸公民館、大船渡市立博物館、ショッピングプラザマイヤ、岩手県立大船渡職業能力開発センター、大船渡市農業協同組合 本店、野野前漁港、泊漁港、吉浜漁港
岩手県釜石市(8件)釜石市立唐丹小学校、釜石市立唐丹中学校、旧釜石鉱山事務所、釜石市戦災資料館(釜石ビル)、釜石市青葉ビル、旧釜石第一中学校 体育館、釜石商店街 みんなの家、インターネット de Cadatte
岩手県陸前高田市(8件)陸前高田市役所旧庁舎、陸前高田市立気仙小学校、道の駅 高田松原、陸前高田市 定住促進住宅、陸前高田市役所、陸前高田市立気仙中学校、陸前高田市立広田中学校、陸前高田市民会館
福島県浪江町(4件)浪江町立請戸小学校、南棚塩総合集会所、請戸漁港、大字請戸集会所