写真●米インテルが2013年1月に出荷開始する「Xeon Phi Coprocessor」
写真●米インテルが2013年1月に出荷開始する「Xeon Phi Coprocessor」
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 富士通は2012年11月13日、米インテルが同日発表した補助演算装置「Xeon Phi Coprocessor(ジーオン・ファイ・コプロセッサー)」(写真製品発表記事)について、独自に実施したベンチマークテストの結果を公表した。インテルXeon E5ファミリーの最新製品を単体で使用した場合と比べて、2~5倍程度の性能が得られたという。

 ベンチマークテストは、富士通製PCサーバー「PRIMERGY(プライマジー) RX350 S7」(OSはRed Hat Enterprise Linux 6.1)で実施。インテルの既存の最新プロセッサー「Xeon Processor E5-2670(2.60GHz、8コア)」単体で処理した場合と、PCIeスロットに新製品「Xeon Phi Coprocessor 5110P」を挿し込んで組み合わせた場合とを比較した。

 この結果、行列積演算では約5.3倍、流体解析では約2.9倍、電磁波解析では約2.9倍、金融シミュレーション(モンテカルロ分析)では約2.2倍の性能が得られた。他のアプリケーションについても、性能検証を行い次第、結果を公表するとしている。

 富士通は今後、PCサーバー製品「PRIMERGY(プライマジー)」にXeon Phiを搭載可能とする予定。大きな計算能力を必要とするビッグデータ解析やHPC(ハイパフォーマンス・コンピューティング)、PCクラスターシステム分野の製品ラインナップを強化する方針だ。

[富士通の発表資料]
[米Intelの発表資料]