日本IBMは2012年11月12日、同社が手がけるSI(システム構築)サービスのユーザー向けに、メインフレーム「System z」のデータベースを現行最新版「IBM DB2 10」にアップデート移行するSIサービス「System z向け- 高速DB2移行サービス」を発表した。料金は個別対応で、同日サービス提供を開始した。

 このサービスは、リレーショナルデータベース管理システム(RDBMS)を最新版に移行するSIサービスである。これまではそれぞれのユーザーごとに個別対応で実施してきたが、RDBMSの移行がなかなか進んでいない状況を踏まえて、新たにSIサービスとしてメニュー化した。

 同サービスの最大の特徴は、データベースシステムが停止する時間を極力小さくできることである。まず、データベース同士の間でデータを複製(レプリケーション)することによって、旧版を稼働させながら新版の環境を構築し、並行稼働を経てから移行する仕組みとした。

 さらに、ユーザーが使っている任意のDB2のバージョンから一気に最新版に更新できるよう、複数パターンのパッチ(更新プログラム)を用意した。これにより、パッチを複数回当てて段階的に更新する場合と比べて、テストなどに要する作業時間が減る。

 なお、同サービスは、DB2の提供ベンダーとしてのサービス(DB2のソフトウエアライセンスに関連した有償サポートサービス)ではなく、あくまでもSIベンダー(システム構築サービスを提供するサービス事業者)の1社として提供するSIサービスとなる。