米IDCが現地時間2012年11月7日に発表したソフトウエアの世界市場に関する調査結果によると、2012年前半における同市場規模は1670億ドルで、1年前と比べて4.7%増加した。
主要分野ごとに見ると、市場全体の49%を占めるアプリケーション分野は前年比で5.1%成長している。コラボラティブアプリケーション(成長率7.3%)とCRM(Customer Relationship Management)アプリケーション(同8.1%)が同分野をけん引した(図)。
アプリケーション開発および導入分野は前年比4.4%成長し、システムインフラソフトウエア分野は同4.1%成長した。仮想化関連製品の成長がめざましく、仮想マシンおよびクラウドシステムソフトウエア(成長率17.8%)は市場全体で最も急速な伸びを見せた。また仮想クライアントコンピューティング(同11.9%)は過去3年間10%台前半の成長率を維持している。
地域別では、市場全体の27%を占める西欧が主要地域で唯一前年の規模を下回り、世界全体に影響を及ぼした。米国は前年と比べ6.8%成長し、市場全体に占める割合は45%以上となった。中南米やアジア太平洋地域(日本を除く)も好調だった。
2012年前半に最も急成長した国としては、コロンビア、ロシア、フィリピン、中国、ペルー、ニュージーランドの6カ国が挙げられる。
またIDCは、世界ソフトウエア市場にとって2012年は「控えめな成長の始まり」になると見ている。同社の予測では、2012年通年の世界ソフトウエア市場は2010年や2011年からやや減速し、1桁台の成長率にとどまるという。
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