図1●スキャン翻訳サービスを利用している様子
図1●スキャン翻訳サービスを利用している様子
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図2●翻訳結果のPDFの例<br>翻訳結果は、原文の上にルビのように付けたり、原文を置き換えたりするなど、いくつかの表示パターンを選択できる。
図2●翻訳結果のPDFの例<br>翻訳結果は、原文の上にルビのように付けたり、原文を置き換えたりするなど、いくつかの表示パターンを選択できる。
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図3●想定しているサービスの利用形態
図3●想定しているサービスの利用形態
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 富士ゼロックスは、同社の複合機やWebブラウザーから利用するSaaS型のクラウド翻訳サービス「スキャン翻訳サービス」を開始した(発表資料)。同社の画像解析技術を応用し、文書のレイアウトなどを保った形で機械翻訳が可能である。

 同サービスでは、複合機で紙の文書をスキャンしたり、パソコン上からPDFなどをアップロードすると、元の文書と同じレイアウトの翻訳文書(PDF)が得られる(図1図2)。対応言語は、英語、中国語(簡体字)、中国語(繁体字)、韓国語の4種類の言語で、これら言語と日本語との間で相互に翻訳が可能である。

 翻訳処理はクラウド上で実行しており、翻訳時間はA4の文書1枚当たり最大1分である。処理時間は、レイアウトなどを認識する画像解析が大半の時間を占めているという。翻訳エンジンは社外のものを利用している。

 同サービスは法人向けを想定しており、利用料金は10ユーザーで月額1万円から。マニュアルや図面、カタログなど大量の文書を翻訳する必要があるユーザーの利用を見込んでいる。今回のクラウド翻訳サービスによる機械翻訳でまず大量の文書を一括して翻訳し、それから人手による絞り込みや翻訳をしていく、といった形での利用を想定している(図3)。