写真●戦略提携の発表会見に登場した米ヴイエムウェアのパット・ゲルシンガーCEO(左)と日立製作所の渡部眞也執行役常務 情報・通信システム社CSO
写真●戦略提携の発表会見に登場した米ヴイエムウェアのパット・ゲルシンガーCEO(左)と日立製作所の渡部眞也執行役常務 情報・通信システム社CSO
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 日立製作所と米ヴイエムウェアは2012年11月5日、クラウド関連事業に関して戦略的提携を結ぶと発表した。日立は、ヴイエムウェアによるクラウドサービスの認定プログラム「VMware vCloud Datacenter Services」に参画し、これに準拠したクラウドサービスを2013年度早期に提供する予定である。同プログラムに参加する企業としては世界で11社目、日本ではソフトバンクテレコムに続いて2社目となる。

 VMware vCloud Datacenter Servicesは、ヴイエムウェアの仮想化ソフト製品群を採用しているクラウドサービスの認定プログラム。ヴイエムウェア製品でプライベートクラウドを構築しているユーザー企業は、同プログラムに基づくパブリッククラウドを利用することで、いわゆるハイブリッドクラウドを構築・運用しやすくなる。加えて、同プログラムの認定を受けた他事業者のクラウドサービスとも相互運用も可能だ。

 発表会見に登壇した日立の渡部眞也執行役常務 情報・通信システム社CSO(写真右)は「“様々なクラウド環境を連携させて自社に最適なシステムを構築したい”というユーザー企業のニーズに応えていく」と、提供の狙いを語る。

 日立とヴイエムウェアはこのほかにも、製品・サービス開発やサポートサービスの展開など包括的な連携を強化する。両社は2012年12月に「日立-VMwareコンピテンスセンター」を開設。VMware vCloud Datacenter Services準拠のクラウドサービスの開発に加え、ハイブリットクラウドを構築するためのハード/ソフトの開発も進める。また、企業向けサポートサービス「日立サポート360」のうち、基幹系システム向けのメニュー「プレミアム」でヴイエムウェア製品のサポートを追加。さらに、ヴイエムウェア製品のライセンス契約の適用範囲をグローバル規模で拡大し、日立グループのITシステムにおいて活用していく。