アクトビラは2012年11月2日の新サービス説明会で、ケーブルテレビ事業者向けIP-VODサービス「ケーブルアクトビラ」を11月1日に開始したと発表した。ケーブルテレビ事業者はこのサービスを採用することで、ケーブル受信世帯(STBを使っていない世帯も含む)にVODサービスを提供できるようになる。

 アクトビラがケーブルテレビ事業者に対して提供する基本機能は、「IP-VODプラットフォーム」「アクトビラVODコンテンツ」「プラットフォームおよびVODコンテンツの運用」である。オプション機能として、「コミュニティチャンネル用VOD配信サーバー(Marlin DRM対応可能)」「放送通信連携サービスプラットフォーム」「天気・ゲーム・占いなどの情報サービスの提供」を提供する。

 ケーブルアクトビラの対応機器は、アクトビラ ビデオ・フル対応セットトップボックス(STB)と、アクトビラ ビデオ・フル対応のテレビおよびブルーレイレコーダーである。リモコンのブラウザボタンもしくアクトビラボタンを選択すると、ケーブルテレビ事業者専用画面が表示されるようにした。

 2012年12月1日にケーブルテレビ事業者2社がケーブルアクトビラを利用したVODサービスの開始を予定する。現在、15社のケーブルテレビ事業者とサービス導入に関する商談を進めているという。

「インターネット接続台数を1000万台にしたい」

 代表取締役社長の香西卓氏は今回の説明会で、事業拡大のカギとなるアクトビラ ビデオ・フル対応機器のインターネット接続台数の拡大に意欲を見せた。現在、アクトビラ ビデオ・フル対応機器の普及台数は4200万台だが、接続台数は450万台にとどまっており、普及台数の多さを十分に生かすことができていない。「接続台数を早ければ3年後、遅くとも5年後には1000万台にしたい」(香西氏)という。ケーブルアクトビラの開始を契機として、ケーブルテレビと連携した接続促進を図る。

 今回の説明会では、スマートフォンやタブレット端末向けにアクトビラで配信中の無料動画作品およびPR 動画の配信サービスを11月1日に開始したことも報告した。スマートフォンやタブレット端末に「アクトビラ」アプリをダウンロードすれば利用できる。将来的には有料動画の配信も予定する。

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