米IDCが現地時間2012年11月1日に公表した世界スマートフォン市場調査によると、 同年第3四半期(7~9月)は米GoogleのモバイルOS「Android」を搭載した端末の出荷台数が四半期ベースで過去最高の1億3600万台となり、同じ期間のスマートフォン全出荷台数の75%に達した。
Android端末は2008年に最初の製品が登場して以来、シェアを伸ばし続けており、市場成長のけん引役。出荷台数の前年同期比伸び率は91.5%となり、市場全体の伸び率46.4%を大きく上回っている。
スマートフォンのOS別出荷台数で2位となったのは米Appleの「iOS」。同OSを搭載するiPhoneの出荷台数は2690万台、市場シェアは14.9%だった。Androidには大差をつけられたが、2桁の市場シェアを持つOSはAndroid以外ではiOSしかなく、世界のスマートフォン市場はこの二つのOSでほぼ9割を占める2強体制となっている。
このほかのOSを見ると、3位はカナダResearch In Motion(RIM)の「BlackBerry」で出荷台数は770万台、シェアは4.3%。4位はフィンランドNokiaなどが採用する「Symbian」で出荷台数は410万台、シェアは2.3%。5位は米Microsoftの「Windows Phone 7/Windows Mobile」で出荷台数は360万台、シェアは2%。
このうちBlackBerryは前年同期比34.7%減、Symbianは同77.3%減と大きく落ち込んでいる。BlackBerryは新版の「10」の登場が2013年にずれ込むため、この先しばらくは既存のOSと端末に依存することになる。Symbianは主要メーカーがほかのOSへの移行期にあり、2013年には出荷が終わるとIDCは見ている。
第3四半期におけるWindows Phoneの出荷台数はSymbianよりも少なく、AndroidとiOSの2強体制に大きな影響を及ぼすまでには至っていない。しかしメーカー各社が今後新版の「Windows Phone 8」搭載機を市場投入することから、第4四半期は状況が変わる可能性があるとIDCは予測している。
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