スカパーJSATホールディングス(スカパーJSAT HD)は2012年11月1日、「2012年度第2四半期決算説明会」を開催した。説明会で代表取締役社長の高田真治氏は、東経124・128度CSの有料多チャンネル放送の「プレミアムサービス」の状況について、「ハイビジョン化が順調に進んでいる」と報告した。

 2012年第2四半期末(2012年9月末)におけるハイビジョン化率(プレミアムサービス加入者全体のうちハイビジョン放送対応チューナーを使っている加入者の比率)は43.2%だった。件数ベースでは16万3000件である。「今年度末の目標は30万件。計画を上回るスピードで推移している」という。

 有料放送を「ただ見」できるB-CASカードの海賊版や、B-CASカードの改ざん手法がインターネット上に流出した問題の現状も述べた。現在までの取り締まり対象者数は15人(逮捕・起訴4人、書類送付11人)である。技術的対策については、「ビーエス・コンディショナルアクセスシステムズ(B-CAS社)などと共同で取り組みを進めていく」とした。

 ケーブルテレビ最大手のジュピターテレコム(J:COM)と二番手のジャパンケーブルネット(JCN)の経営統合については、会場からの質問に答える形で述べた。「どこかに新しいケーブルテレビ局ができるというわけではない」としたうえで、「現時点で大きな影響を受けるとは考えていない」という見方を示した。

 スカパーJSAT HDの2012年度第2四半期の連結業績は、売上高が785億1500万円(対前年同期比1.9%増)、営業利益は81億8700万円(同29.2%減)、経常利益が79億5200万円(同27.6%減)、当期純利益は49億7400万円(同23%減)だった。スカパー!の累計加入件数の拡大などにより増収となったが、有料多チャンネル事業の番組供給料(番組供給事業者に支払う費用)や新規加入者獲得関連費の増加などの影響により減益となった。

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