写真1●電池いりまセンサのシステム構成。小型センサーや表示システム(パソコン)、レシーバー、送電機などで構成する
写真1●電池いりまセンサのシステム構成。小型センサーや表示システム(パソコン)、レシーバー、送電機などで構成する
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写真2●送電機(左上)からセンサー本体(右下)に電波を使って電力を供給できる
写真2●送電機(左上)からセンサー本体(右下)に電波を使って電力を供給できる
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 日本電業工作は2012年11月1日、パシフィコ横浜で開催中の「Smart City Week 2012」において、センサーの稼働電力を5mほどの近距離の電波で送電できるセンサー製品「電池いりまセンサ」(写真1写真2)を展示している。バッテリーの交換が難しい密閉ケースの内部で使う、といった用途を想定している。

 同社独自の方式(950MHz帯)を採用しており、動作のためには、(1)無線送電機、(2)センサー本体(小型タイプは名刺大)、(3)センサーからのデータを受信して表示システム(パソコン)にBluetoothで中継するデータレシーバー---の3点が必要となる。

 同システムは、同社が2012年に入ってから出展を始めたばかりの新製品で、試作段階のもの(発注があれば出荷は可能)。2013年初頭の製品化を狙っており、動作に必要な上記3点セットを50万円以内で提供する予定という。温度・湿度などの各種センサー機能は、センサー本体にハードウエアとして内蔵して使う。これらセンサー機能も同社が組み込んで出荷する。

 主な用途として同社は、美術館や農業・畜産の遠隔監視といったバッテリー交換が困難な場所や、スーパーマーケットの冷蔵・冷凍設備などバッテリー特性が劣化する場所を挙げている。