外国語学習ソフトの米Rosetta Stoneと米Googleは現地時間2012年10月31日、商標権が侵害されたとしてRosetta StoneがGoogleを訴えていた裁判について、両社が和解に達したと発表した。今後両社はオンライン広告における模倣品、インターネットにおける商標の不正使用を排除するため協力するとしている。

 Rosetta Stoneは2009年に、自社の商標を使った検索キーワードをGoogleが第三者に販売したことで、消費者が競合企業のWebサイトに誘導されたなどとして訴訟を提起した。同社は、Rosetta Stoneの商標を使ってGoogleの検索結果ページに競合企業の模倣品のリンクを表示する行為は商標権の侵害に当たると主張。オンライン広告サービス「Adwords」における同社商標や紛らわしいキーワードの販売差し止めを求めていた。

 この訴えは2010年4月にバージニア州の連邦地方裁判所によって棄却されたが、英Reutersによると、Rosetta Stoneはその後控訴し、連邦巡回控訴裁判に訴訟の継続を認められていた。

 Rosetta StoneとGoogleは、和解に至った経緯や詳細な情報について明らかにしていないが、共同声明で「訴訟よりも協力の道を選び、悪質な業者の撲滅に向けて世界の法執行機関を支援していく」と述べている。

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