総務省は2012月10月30日、「パーソナルデータの利用・流通に関する研究会」を開催すると発表した。ライフログやウェブ閲覧履歴など個人に関する情報について、プライバシー保護に配慮した利用や流通を実現する方策を議論する。2012年11月1日に第1回会合を開催し、2013年7月をメドに提言を取りまとめる。

 これまでも総務省は、プライバシー保護についていくつかのガイドラインを公開している。2010年5月に公開した「利用者視点を踏まえたICTサービスに係る諸問題に関する研究会 第二次提言」や、2012年8月に公開した「スマートフォン プライバシー イニシアティブ」(関連記事)など、いずれも総務省の電気通信事業部 消費者行政課が取りまとめたものだ。

 今回の研究会は、総務省 情報流通行政局 情報セキュリティ対策室が所管する。「これまでのガイドラインは電気通信事業者を主な対象としていたが、今回の研究会は幅広い業界が対象になる。個別の解決策ではなく、プライバシー保護の基本原則や、それに対応する政府の体制について議論する」(情報セキュリティ対策室)という。

 個人データの国境をまたいだ流通や、プライバシー保護行政を監督するプライバシーコミッショナー制度についても議論の対象になるとみられる。広告業界を所管する経済産業省など他省庁との連携も図る。