米AMDは、ARMコアを搭載したサーバー用プロセッサに参入する。64ビットアーキテクチャのARMコアを搭載した省電力SoC(System on a chip)を開発し、ARMベースのOpteronプロセッサとして2014年に製品化する計画だ。AMDが米国サンフランシスコで現地時間2012年10月29日に開催した記者会見で、ロリー・リード社長兼CEOが明らかにした。「AMDはかつて、AMD64アーキテクチャの投入で64ビットコンピューティングへの転換をリードした。我々はx86とARM双方の省電力64ビットプロセッサに対応することで、次なる転換をリードする」(ロリー・リード社長兼CEO)。

 OpteronプロセッサにARM版のラインアップを加えることで、データセンターのワークロードの特性に沿って、最適なプロセッサを提供できるようになるという。「AMDは、x86とARM双方のソリューションをデータセンターに提供できる唯一の企業になる」(リサ・スー上席副社長)。

 米アマゾン・ドット・コムや米フェイスブックといった、巨大データセンターを運営する企業向けに採用を狙う。2012年2月に買収を発表した米シーマイクロのファブリック技術と組み合わせることで、同じくサーバー用ARMプロセッサを開発している米エヌビディアや米キャルクセイダ、米マーベル・テクノロジーといったベンダーに対抗する考えだ。