TBSラジオ&コミュニケーションズは2012年10月29日、全国のライブハウスやコンサートホール向けに、ライブ音源を販売できるソリューションサービス「LIVE to GO」を2012年11月に提供すると発表した。

 ライブに来た観客は会場でシリアル番号の書かれたライブ音源購入カード(LIVE to GO CARD)を購入すると、ライブ終演後最短1時間でパソコンとAndroid系スマートフォンでMP3ファイルにエンコードされた音源をダウンロードできる。音源配信までの時間が短いことから、TBSラジオでは「ライブの興奮や感動を観客がその日に持ち帰れる仕組み」と謳っている。

 TBSラジオは、既に同様のサービスをTBSテレビと共同でライブハウス「赤坂BLITZ」において「BLITZ T2D」として2012年6月から提供している(関連記事)。1公演における全観客に対する販売率は20~58%という。BLITZ以外でのホール・ライブハウスで実現できないかという要望が高まり、改めて新サービス「LIVE to GO」として提供した。

 LIVE to GOはライブの原盤権や著作権をTBSラジオが保持せず、コンサートやライブの主催者による業務委託によって提供する。ライブ音源の販売価格や楽曲数は主催者側が自由に決定できる。ラジオで培われた生放送業務やライブ収録技術を、音楽プロダクションやイベンター、レコード会社が広く活用できるソリューションサービスとして提供する。また新しい取り組みとして、ライブ音源購入権利の事前販売を、チケット販売サービスのe+(イープラス)を運営するエンタテインメントプラスと実施する。

 LIVE to GOサービスの初回実施は、2012年11月に2アーティストの音楽ライブで実施する。「JUN SKY WALKER(S)」のライブでは、ライブ音源購入の権利をイープラスを通じて2012年10月29日から事前販売する。また「access」のライブでは、ライブ音源購入カードを全観客に配布する。

 TBSラジオでは、全国のライブ・コンサートを収録する業務も開始する。LIVE to GOで使う仕組みに加えて、放送局ならではの機材の共有や、媒体社としてライブ告知プロモーションなどの相乗効果を活用し、サービスの拡充を図る方針である。

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