NECは2012年10月29日、日本、中国、シンガポールのアジア3国でDR(災害復旧)サイトを構築するSI(システムインテグレーション)サービス「グローバルBC/DRサービス」を発表、同日提供を開始した。3国いずれかの事業拠点に対して、3国いずれかのDRサイトを構築する。コンサルティングによって、事業継続(BC)の体制も整備する。今後3年間で70社への提供を目的としている。

 サービスは、事業継続体制を企業内に整備するコンサルティングサービス「グローバルBCMサービス」と、DRサイトを構築/運用するサービス「グローバルDRサービス」の二つで構成する。サービスの価格(税別)は、グローバルBCMサービスが、初期費用300万円、月額20万円から。グローバルDRサービスが、初期費用1500万円、月額100万円から。

 それぞれのサービスの概要は、以下の通り。

 グローバルBCMサービスは、コンサルティングサービスである。BCPの策定(マニュアル作成)、定着化(訓練)、見直し、---という事業継続に関するPDCAサイクルを実現し定着化させる。通常であれば1年以上かかるグローバル企業のBCMを約半年で実現するとしている。BCMの国際規格「ISO22301」の取得も支援する。

 BCM(事業継続管理)のツールとして、米COOPsystemのソフト「myCOOP」をSaaS型で提供する。同ソフトは、金融、製造、流通を中心とする各種のテンプレートを用意しており、これを使うことで、BCPに関する情報共有や議論が効率化するほか、関係者のタスクの進ちょく状況などを共有できるという。

 グローバルDRサービスは、DRサイトを構築/運用するシステム構築サービスである。ユーザーが抱える業務の優先度などに応じて、DRシステムの導入順序や導入手順、利用ツール、導入規模などを提案する。運用サービスでは、システムのログ情報などをNECのデータセンターにバックアップし、正常運用を常時監視する。