富士通マーケティングは、Windows Server 2012の標準機能であるレプリカ保存機能を使い、クラウド上にバックアップ用サーバーを用意するBCP(事業継続計画)対策サービス「AZBOX 簡単事業継続ソリューション」を2012年11月下旬に始める。企業内に設置したサーバーにハードウエア障害が発生したり、災害で使用不能になった場合、5~6分でクラウド上のバックアップサーバーに処理を切り替えることができる。

 アプリケーションソフト導入済みの仮想サーバーを構築、運用する同社のサービス「AZBOX」を利用する中小・中堅企業を中心に、3年で5000社への販売を目指す。

 富士通マーケティングが用意した仮想化環境「AZCLOUD IaaS」上に、顧客企業のプライベートIPアドレスを割り当てたHyper-V仮想サーバーを構築、企業内サーバーのデータをクラウド上のサーバーと常に同期させる。Windows Server 2012のレプリカ保存機能を使ったクラウド型のバックアップサービスは国内初という。

 富士通マーケティングはこれまで、VMware仮想化環境を使ったクラウド型バックアップサービスを提供していた。今回のサービスはWindows Server 2012の標準機能を使うことなどでコストを削減、5年利用時の総コストをVMware利用サービスの3分の2に抑えたという。一般的なデータセンターのホスティングサービスを利用したバックアップと比べると、総コストは3分の1になるという。レプリカ保存サービスの価格は月額で7万9800円から。

 このほか、企業内のストレージデータのみをバックアップするサービスを用意する。こちらの価格は月額6980円から。