NECは2012年10月25日、三井住友銀行の勘定系システムのハードウエア更新向けに、NECのACOS-4メインフレーム「i-PX9800/A100」を受注したと発表した。システム構築もNECが担当、2016年3月の稼働を目指す。

 i-PX9800/A100は、NECが独自開発した40nmプロセスの4コア・プロセッサ「NOAH-6」を搭載したメインフレーム。これまで採用していた米インテルのItaniumプロセッサと比べ、CPUコアの処理性能を3.5倍に高めた。1つの基板に2個のチップを搭載でき、この基板を筐体に4つ搭載することで、最大8チップ(32コア)まで密結合できる。同一のデータを常に2つのメモリーモジュールに書き込む機能を備え、片方のメモリーモジュールが故障した場合も、縮退運転のまま無停止でモジュールを交換できる。

 三井住友銀行の現行システムは2002年に構築したもの。NECは今回の具体的な受注台数や受注金額は明らかにしていないが、今回のハードウエア更新でMIPS当たりの保有コストは2分の1ほどに削減できるとみられる。