米Amazon.comが現地時間2012年10月25日に発表した同年第3四半期の決算は、売上高が増加したものの赤字に転落した。売上高は138億600万ドルで前年同期の108億7600万ドルと比べ27%増加した。純損失は2億7400万ドル(希薄化後1株当たり損失は0.60ドル)で営業損失が2800万ドル。前年同期は純利益6300万ドル(希薄化後1株当たり利益は0.14ドル)、営業利益2900万ドルを計上していた。

 当期の数字には、クーポン共同購入サイトの米LivingSocialへの投資に関する減損費用1億6900万ドルが含まれる。

 事業別の売上高を見ると、書籍や音楽/映像メディアなどを扱うメディア部門が46億1900万ドルで前年同期比11%増加。家電・日用品部門は85億5800万ドルで同36%拡大した。地域別の売上高は、北米(米国とカナダ)が同33%増の78億8400万ドル、海外部門(英国、ドイツ、日本、フランス、中国、イタリア、スペイン)が同20%増の59億2200万ドルとなった。

 同社は2012年第4四半期の見通しも明らかにした。売上高は202億5000万~227億5000万ドル(前年同期比16~31%増)の範囲、営業損益は赤字4億9000万ドル~黒字3億1000万ドルの範囲と予測している。

 米メディアの報道(New York Times)によると、アナリストらは当期の売上高を139億ドル、1株当たり損失を0.08ドルと予測していた。Amazon.comの最終損益が赤字になるのは4年ぶりという。

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