米Appleが現地時間2012年10月25日に発表した2012会計年度第4四半期(2012年7~9月)の決算は、売上高が359億6600万ドルとなり、前年同期の282億7000万ドルと比べ27%増加した。純利益は82億2300万ドル(希薄化後の1株当たり利益は8.67ドル)で、前年同期の66億2300万ドル(同7.05ドル)から24%増加した。粗利率は40.0%で前年同期の40.3%を下回った。

 当期のスマートフォン「iPhone」の販売台数は2690万台で前年同期比58%増加した。9月21日に発売した好調な新モデル「iPhone 5」は9日分のみ反映されている。タブレット端末「iPad」は1400万台で同26%増加した。デスクトップおよびノートパソコン「Mac」は同1%増の490万台。携帯型メディアプレーヤー「iPod」は同19%減の530万台だった。

 2012会計年度通年(2011年10月~2012年9月)の売上高は前年度比45%増の1565億800万ドル、純利益は同61%増の417億3300万ドル(希薄化後の1株当たり利益は44.15ドル)となった。

 米New York Timesによると、Apple自身は7~9月期の業績見通しを売上高340億ドル、1株当たり利益7.65ドルとしていた。しかしアナリストらは売上高を358億ドル、1株当たり利益を8.75ドルと予測しており、利益がアナリスト予測を下回る結果となった。

 販売台数がアナリスト予測の約1650万台を下回ったiPadについては、新機種発表を前にした買い控えが主に影響したと米USA TODAYは報じている。Appleは10月23日に7.9インチの「iPad Mini」や性能強化した9.7インチiPadなど、一連の新製品を発表している(関連記事)。

 またApple最高財務責任者(CFO)のPeter Oppenheimer氏は、2013会計年度第1四半期(2012年10~12月)の業績見通しについて、売上高を約520億ドル、1株当たり利益を約11.75ドルとする予測を明らかにした。

 これはアナリスト予測(売上高550億2000万ドル、1株当たり利益15.43ドル)を下回っているが、Appleは常に控えめな見通しを示すので特別なことではない(米CNETの報道)。

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