図●NTTデータの企業向け無線LAN環境構築サービス「無線LANおまかせサービス」の概要
図●NTTデータの企業向け無線LAN環境構築サービス「無線LANおまかせサービス」の概要
[画像のクリックで拡大表示]

 NTTデータは2012年10月24日、クラウドを利用した企業向けの無線LAN環境構築サービス「無線LANおまかせサービス」を11月1日に開始すると発表した。ユーザー企業が安全に無線LANを利用する上で欠かせないセキュリティ機能などをクラウド側で一括提供することで価格を抑えた点や、「最短5営業日」からという導入期間の短さなどを売りとしている。

 ユーザー企業のオフィス内にNTTデータが無線LANアクセスポイントを設置し、これをネットワーク経由で同社の「クラウドセンター」に置いたサーバーや認証機器で一括管理する形をとる()。高性能なセンター側設備を共同利用することにより、個別にシステムを構築するよりも安価に導入できるという。

 ユーザー企業が自前で機器を購入したり特別な環境を用意したりする必要がないため、小規模からすぐに利用を始められる“スモールスタート”が可能な点も同サービスの大きな売りとなっている。無線LANの運用や保守、資産管理などの作業はNTTデータが実施するため、専任の管理者がいない中小企業や地方拠点などでの利用に向いている。

 サービスを開発した背景として同社では、「スマートフォンやタブレット端末などのスマートデバイスのビジネス利用が急速に拡大していること」を挙げている。スマートデバイスを利用するには無線LAN環境が必要になるが、同社によれば、導入に当たって「セキュリティの確保」や「初期投資額の大きさ」「導入までの期間」などが課題になっているという。

 そこで、企業の無線LANの管理やセキュリティ確保に必要な機器やシステムをクラウド上に置くことにより、「従来は数カ月かかっていた導入期間を大幅に短縮して安価で安全、高品質な無線LAN環境を提供できるようになった」(NTTデータ)。導入までの期間については規模にもよるが、通常は「5~10営業日程度」(同社)だとしている。

 価格は、1アクセスポイント当たりの初期費用が1万8000円から、月額利用料金が2800円から(いずれも税別)。NTTデータは「今後3年間で25億円の売り上げを目指す」という。