米国際貿易委員会(ITC)は現地時間2012年10月24日、韓国Samsung Electronicsが米Appleのモバイル関連特許4件を侵害したとする仮決定を明らかにした。4件の特許には、スマートフォン「iPhone」のデザインやタッチスクリーン技術に関するものが含まれる。

 今回の仮決定は、Appleの申し立てを受けて開始した調査の担当行政法判事(ALJ、Administrative Law Judge)であるThomas Pender氏が下したもの。今後、この仮決定を委員会全体で検討したのち最終判断が下される。

 Pender判事が提出した書類によると、同判事はAppleの電子端末のデザインに関する特許(米国特許番号「D618,678」)、タッチスクリーンの操作やユーザーインタフェースに関する特許(同「7,479,949」)、画像を半透明表示する仕組みに関する特許(同「RE41,922」)、オーディオヘッドセットの自動判別に関する特許(同「7,912,501」)についてSamsungによる侵害があったと見ている。なお、別の2件の特許(米国特許番号「D558,757」と「7,789,697」)については侵害はないと判断した。

 両社は、Appleが2011年4月にSamsungを提訴したことを発端に、世界各地で特許侵害訴訟を繰り広げている。2012年8月には米カリフォルニア州サンノゼの連邦地方裁判所がSamsungによるApple特許侵害を認め、10億5000万ドルの損害賠償支払いを命じた(関連記事:AppleがSamsungとの特許侵害訴訟で勝利、損害賠償は10億5000万ドル )。

 一方、独マンハイムの裁判所は9月に、SamsungがAppleのタッチスクリーン関連特許を侵害していないとする判決を下している(米InfoWorld)。

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