写真●2012年11月2日から出荷開始するiPad mini
写真●2012年11月2日から出荷開始するiPad mini
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 米Appleは現地時間2012年10月23日、期待どおり「iPad」タブレット端末の小型版を発表した。7.9インチのマルチタッチディスプレイを搭載した「iPad mini」は、日本を含む各国で10月26日より予約注文の受付を開始し、11月2日に出荷を開始する。また同社は9.7インチiPadの強化モデルも同時期にリリースする。

 iPad miniはディスプレイ解像度が第2世代iPad(iPad 2)と同じ1024×768ドットで、27万5000種類にのぼる既存のiPad向けアプリケーションを利用可能。CPUはデュアルコア「A5」プロセッサを採用し、前面に120万画素の「FaceTime HD」カメラ、背面に1080p HDビデオ録画が可能な500万画素の「iSight」カメラを備える。連続バッテリー駆動時間は最大10時間(Wi-Fi接続でのWebサーフィンやビデオ再生の場合)。

 本体の高さは7.87インチ(200mm)、幅は5.3インチ(134.7mm)、厚さは0.28インチ(7.2mm)で、重量は0.68ポンド(約308g)。現行の第3世代iPad(new iPad)と比べ、23%薄く、53%軽いという。デュアルバンドWi-Fi(802.11a/b/g/n)をサポートするほか、LTE高速通信を含む携帯電話ネットワークに対応したモデルも用意する。カラーはブラック&スレートとホワイト&シルバーの2種類から選べる。

フルサイズiPadの新版も

 第4世代となるiPad強化モデルは、第3世代iPadと同様に9.7インチの高精細ディスプレイ「Retina」を搭載し、本体サイズは変わらないが、CPUを「A6X」にアップグレードした。従来の「A5X」プロセッサより最大2倍の演算性能とグラフィック性能を実現するという。デュアルバンドWi-Fiをサポートし、LTE対応を拡大した。

 iPad miniと第4世代iPadはいずれも小型コネクター「Lightning」を搭載し、OSに「iOS 6」を採用する。

 iPad miniの米国での希望小売価格はWi-Fi接続専用の16Gバイトモデルが329ドル、32Gバイトモデルが429ドル、64Gバイトモデルが529ドル。LTE対応モデルがそれぞれ459ドル、559ドル、659ドル。

 第4世代iPadはWi-Fi接続専用の16Gバイトモデルが499ドル、32Gバイトモデルが599ドル、64Gバイトモデルが699ドル。LTE対応モデルがそれぞれ629ドル、729ドル、829ドルとなる。

 iPad miniと第4世代iPadともに、Wi-Fiモデルを米国、日本、オーストラリア、カナダ、フィンランド、フランス、ドイツ、香港、イタリア、韓国、オランダ、シンガポール、スペイン、スウェーデン、英国などで11月2日に発売する。数週間後に米国でLTE対応モデルの出荷を開始し、他の地域にも投入する。

 また、iPad miniと第4世代iPadの投入に伴い、iPad 2の16GバイトWi-Fi専用モデルを399ドルに、携帯電話ネットワーク対応モデルを529ドルに値下げする。

 Appleは以前よりiPad小型版を開発中と伝えられ、今回のイベントで正式発表されると噂されていた。大方の予測では7.85インチだったが、Retina非採用やA5プロセッサ搭載、LTE対応などは予測通りとなった(関連記事:Appleが10月23日にイベント開催、「iPad mini」発表か---米メディアの報道)。また直前で、フルサイズiPadの強化版も用意されていると報じられていた(関連記事:Apple、10月23日のイベントでフルサイズiPad強化版も発表か---米メディアの報道)。

[Appleの発表資料]

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