米Appleは現地時間10月23日(太平洋夏時間)、米カリフォルニア州サンノゼの「California Theater」で製品発表イベントを開催した。米Engadget米The Vergeの報道やAppleのストリーミングビデオをもとにイベントの様子をお伝えする。

 太平洋夏時間午前10時を回るとTim Cook最高経営責任者(CEO)がステージに登場。拍手で迎えられる。

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 いつもの通り製品販売実績などの報告から始める。9月に発売した最新スマートフォン「iPhone 5」は最初の週末で在庫分が完売し、これまで500万台販売された。「最も急速に売れている携帯電話」と述べ、各地のApple StoreでのiPhone 5発売の様子をビデオで紹介する。

 最新モバイルプラットフォーム「iOS 6」については、リリース後1カ月で2億台がアップグレードを実施した。パソコンOS「OS X Mountain Lion」との連携を実現する「iCloud」では1億2500万ドキュメントが共有され、「iMessage」のやりとりは3000億通、「Photo Stream」では7000万点の写真が共有されたと報告。

 モバイルアプリケーションストア「App Store」は、9月時点で70万種類のアプリケーションが登録され、そのうち「iPad」向けアプリケーションは27万5000種類にのぼる。累計ダウンロード数は350億件で、開発者に支払った金額は65億ドルという。

 Appleは「iBooks」アプリケーションの新版を同日リリースする。ページをめくらずに連続スクロールする機能、手軽に「Facebook」や「Twitter」で共有できる機能などを追加し、中国語、韓国語、日本語といった縦書き言語をサポートする。

まずはMacの新モデルを披露

 話題は「Mac」パソコンに移り、2012年第2四半期の出荷台数が前年同期比15%増で「Windowsパソコンの7倍の成長速度」と主張。Cook氏は「Macの革新を続けていく」と述べ、ワールドワイドマーケティング担当上級バイスプレジデントのPhilip Schiller氏と交代する。

 Schiller氏は「今日はMacの重大な日だ」と話し始め、まず新しい13インチ「MacBook Pro」を紹介。0.75インチの薄さで従来モデルより20%薄く、重量は3.57ポンドで約1ポンド軽くなった。Thunderboltを2ポート、USB 3を2ポート、ヘッドフォンジャック、デュアルマイク、SDカードリーダー、HDMIポートを備える。光学ドライブは非搭載。13.3インチの「Retina」ディスプレイ(解像度2560×1600ドット)を搭載し、コントラスト比を29%向上、映り込みを75%削減した。視野角178度のIPSパネルを採用し、「FaceTime HD」カメラを搭載する。

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 CPUは米Intel製デュアルコア「Core i5」または「Core i7」プロセッサ、OSはMountain Lion。RAMメモリーは8Gバイト。ストレージは最大768GバイトのSSD。バッテリー寿命は7時間。価格は、動作周波数2.5GHzのデュアルコアi5、128Gバイトストレージの場合で1699ドル。同日出荷を開始する。ステージ上のスクリーンに環境チェックリストを表示して、環境に配慮していることを強調する。

 続いて「Mac mini」の新モデルを発表。Schiller氏が駆け抜けるように仕様を説明する。2.5GHzデュアルコアi5、4GバイトのRAM、500GバイトHDDの場合、価格は599ドル。2.3GHzクアッドコアi7、4GバイトのRAM、2基の1TバイトHDDを搭載したサーバーモデルは999ドル。ここでも環境チェックリストを表示する。