米Yahoo!が現地時間2012年10月22日に発表した同年第3四半期の決算は、売上高が12億200万ドルで前年同期比1%減少した。提携企業に支払う手数料(TAC)を除いた場合の売上高は10億8900万ドルで同2%増となる。
会計原則(GAAPベース)の純利益は前年同期の約10倍となる31億6000万ドルで、希薄化後1株当たり利益は2.64ドルだった。これには中国Alibaba Group(阿里巴巴)の株式売却益やリストラ関連費用が含まれ、これら特別損益を除いた非GAAPベースの場合、希薄化後1株当たり利益は前年同期比66%増の0.35ドルとなる。
GAAPベースの営業利益は1億5200万ドルで前年同期比14%減少。特別費用を除いた非GAAPベースの営業利益は1億7700万ドルで前年同期を1%上回った。
ディスプレイ広告による収入は前年同期比1%増の5億600万ドル(TACを除いた場合は同横ばいの4億5200万ドル)で、検索広告収入は同1%増の4億7300万ドル(TACを除いた場合は同11%増の4億1400万ドル)だった。
米メディアの報道(Wall Street Journal)によると、アナリストらはTACを除く売上高を10億8000万ドル、特別損益を除いた1株当たり利益を0.25ドルと予測していた。Yahoo!の株価は前日比0.44%安の15.77ドルで通常取引を終えたが、アナリスト予測を上回る決算報告を受け、時間外取引で4.57%高の16.49ドルを付けた。
別の米メディア(Forbes)は、7月に最高経営責任者(CEO)に就任したMarissa Mayer氏が決算報告の場で語った内容を報じている。Mayer氏はディスプレイ広告への投資を継続するとし、「当社にとって広告関連の事業機会は広告ツールとプラットフォームの効率化にある」と述べた。また検索エンジンを優先課題に掲げると同時に、「当社はまだモバイルの機会を捉えていない」としてモバイル向け強化の必要性を説いた。
[発表資料へ]