伊藤忠テクノソリューションズは2012年10月18日、機能を簡素化することで簡単かつ安価に使えるようにしたSSO(シングルサインオン)ソフト「Fast SSO」を発表、同日販売を開始した。AD(Active Directory)を使った社内LAN環境限定で、ユーザー数3000人までで利用できる。導入期間は最短2週間で、ライセンス価格180万円(税別、以下同)から導入できる。

 ADをユーザー認証システムおよびユーザー情報のリポジトリとして利用する、リバースプロキシ型のSSOソフトである。Fast SSOにはログイン画面は存在せず、WindowsログオンによってAD認証を受けるだけで、Webブラウザーからプロキシ(Fast SSO)を介して、社内のWeb業務システムにログイン手続きなしでアクセスできるようになる。

 Fast SSOのバックエンドに配置するログイン対象システムには、HTTP POSTやHTTPヘッダー渡しによって、AD内の任意のユーザー属性情報を渡すことができる。あらかじめログインID情報をADに登録しておき、こうした手段でログインできるように設定しておくことによって、これらシステムにFast SSOを介してログインできるようになる。

 WebブラウザーからプロキシであるFast SSOにアクセスする手段としては、Fast SSOのURLを指定したアクセスのほか、対象システムのURLをそのまま使ったアクセスが可能である。後者の場合、社内DNSの名前解決ではFast SSOのIPアドレスを返し、Fast SSOはローカルのhostsファイルを参照して対象システムにアクセスする形になる。

 ソフトウエアは、WindowsまたはLinuxで動作する。価格は、ソフトウエアライセンスが標準構成で180万円(基本ソフトが120万円、冗長化オプションが60万円)。伊藤忠テクノソリューションズによる導入サービス(初期設計、サーバーセットアップ×2台、システム接続×5アプリ、ドキュメント作成のパック)は、ソフトウエアライセンスとは別に、220万円。