写真1●「ElitePad 900」を発表した日本HPの岡隆史副社長とゲストとして登壇した日本マイクロソフトの樋口泰行社長
写真1●「ElitePad 900」を発表した日本HPの岡隆史副社長とゲストとして登壇した日本マイクロソフトの樋口泰行社長
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写真2●HP ElitePad 900
写真2●HP ElitePad 900
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 日本ヒューレット・パッカードは2012年10月18日、Windows 8搭載のタブレット端末「HP ElitePad 900」を2013年2月下旬から販売すると発表した。ビジネス用途を想定して堅牢性やセキュリティ機能を強化し、機能拡張用ジャケットをオプションで用意するのが特徴。

 製品発表に伴う記者会見で、岡隆史 取締役副社長執行役員は「セキュリティ強化や運用管理の効率化など企業が求める要件を満たしつつ、エンドユーザーが積極的に使いたくなるようにデザイン性や使い勝手を高めた製品だ」とアピールした(写真1)。

 ElitePad 900(写真2)は、OSにWindows 8、プロセッサに米インテル「Atom」の次世代版を搭載するタブレット端末。アルミニウム削り出しのボディを採用し、サイズは261×178×9.2mm、重さは約680gである。落下や振動、粉じんへの対応や幅広い温度環境での動作などをチェックする米軍調達基準「MIL-STD-810G」をクリアしている。セキュリティについては、遠隔ロックや遠隔データ消去、ストレージの暗号化などの機能を実装。さらに、端末が社内にあるかどうかなど位置情報を利用してセキュリティポリシーを変更する機能も追加する予定だ。

 その他のハードスペックは次の通り。ディスプレイは10.1インチ(1280×800ドット)で、米コーニング製の強化ガラス「Gorilla Glass 2」を採用。メモリーは2Gバイト、ストレージは32Gバイトまたは64Gバイト。IEEE 802.11a/b/g/n準拠無線LANとBluetooth 4.0、NFC(Near Field Communication)に対応する。カメラを本体の前面と背面に、ステレオスピーカーを本体下部に備える。バッテリー持続時間は約10時間である。

 特徴の一つである着脱式のジャケットについては、「バッテリジャケット」や「キーボードジャケット」など数種類を順次提供する。バッテリジャケット装着時は、バッテリー持続時間が最大約18時間に延長される。USBポートやHDMIポート、SDカードスロットも備える。

 このほか一般的な消費者向けタブレット端末との違いとして、専用ツールを用いて本体を分解し、バッテリー交換が可能な機構を盛り込んである。
 
 端末価格は未定。「現時点では現行のWindows 7を搭載したタブレット機とほぼ同等の約7万円を想定しているが、競合製品が多い分野でもあり、出荷直前まで検討を続けたい」(岡副社長)という。