写真1●KDDI冬モデル発表会のタッチ&トライ会場
写真1●KDDI冬モデル発表会のタッチ&トライ会場
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写真2●質疑応答に答えるKDDI代表取締役社長の田中孝司氏
写真2●質疑応答に答えるKDDI代表取締役社長の田中孝司氏
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 KDDIは2012年10月17日、都内のホテルで新製品発表会を開催し、10機種のLTE対応Androidスマートフォンや、LTEの高速化について発表した(写真1関連記事)。

 KDDIは、2011年8月に世界初となるWindows Phone 7.5端末「IS12T」を発売。その後、au版iPhoneの追加により、iPhone・Android・Windows Phoneをラインナップに擁する唯一の国内キャリアとして“選べる自由”というフレーズを強調してきた。しかし今回の発表会では、Windows Phoneについての言及はなかった。

 この点について発表会後の質疑応答に立った田中孝司社長(写真2)に質問したところ、「ノーコメントとしたい」と前置きしつつも、「Windows Phone端末を秋冬モデルのポートフォリオに入れることは困難」(田中氏)と回答した。

 その背景として、マイクロソフトの意向が影響していることを示唆。田中氏はユーザーの「ウォンツ」に応えていきたいと語り、「時間をいただきたい」として、今後もWindows Phone投入のタイミングを見計らっていく意向を示した。

 なお、今回KDDIが発表した冬モデルはすべて「4G LTE」対応機種となっており、WiMAX対応機種は含まれていない。この点について田中氏は、今回の発表会では4G LTEのローンチに焦点を当てていると回答。端末を追加発表する可能性も残した。また、発表会で「2013年春モデル」として披露されたティザー動画では、INFOBARの新製品と思われる未発表端末が登場。今回の冬モデルとは別に、春モデルが存在することを明らかにした。

 KDDIによる冬モデルの発表が終了したことで、国内の大手3キャリアからはWindows Phone 8端末が発表されなかったことになる。今後の国内展開の可能性について日本マイクロソフトに問い合わせたところ、「現時点でご説明できる段階ではない」との回答だった。

 だが、発表会後のKDDI関係者への取材によれば、KDDI社内でのWindows Phoneの評価は依然として高いという。「田中社長も個人的にはWindows Phoneに好感を抱いているようだ」(KDDI関係者)とのコメントも得られた。