写真●FILEminimizer Sever 7の画面
写真●FILEminimizer Sever 7の画面
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 ラネクシーは2012年10月10日、ファイルサーバー上にあるオフィス文書ファイルを圧縮してサイズを削減するソフトの新版「FILEminimizer Sever 7」(写真)を発表、同日出荷を開始した。新版では圧縮の対象を拡大し、オフィス文書内の複数の画像形式やPDFファイルなども圧縮できるようにした。開発会社は、スイスのbalesio。

 FILEminimizer Severはオフィス文書のサイズを削減するソフトである。ファイルサーバーやローカルディスクなどの任意のフォルダー群を、あらかじめ定めたスケジュール通りに定期的に巡回し、圧縮していないオフィス文書を圧縮する。これにより、ストレージ使用量を削減できるとともに、文書ファイルを転送する場合のネットワーク転送量を削減できる。

 対象の文書は、Office(Word/Excel/PowerPoint)とPDFである。圧縮の方法は大きく二つある。一つは、文書に貼り付けている画像やオブジェクトを圧縮(簡素化)すること。これらの品質(情報量)を下げることでサイズを減らす。圧縮対象の画像形式は、JPEG、TIFF、BMP、GIF、EMF、PNG。すでに圧縮されている画像フォーマットも対象として、さらに小さくする。

 もう一つは、画像以外の部分で、オフィス文書の形式を保ったまま、データを最適化するというもの。もともと、標準で作られるオフィス文書には、必要のない余分なデータが含まれている。このため、こうした余剰データを削減した、最適化されたオフィス文書に変換できる。画像の圧縮ほどには効果は得られないが、こうした最適化によってもサイズが小さくなる、という。

 今回の新版では、大きく三つの強化を施した。一つ目は、圧縮対象の拡大である。PDFの圧縮と、JPEG以外の画像の圧縮は、今回の新版で初めて利用できるようになった。二つ目は、シミュレーション機能の追加である。圧縮による効果(コスト削減効果)を、事前に金額(参考値)で算出するようにした。三つ目は、ライセンス形態の変更である。ファイルサーバーきょう体の数で課金していた従来版とは異なり、ファイルサーバー台数によらずファイル総容量に対して課金するようにした。

 価格(税別)は、圧縮対象データの容量によって変わり、以下の通り。(1)0.5Tバイトまでの最小構成が10万円、(2)1Tバイトまでが19万円。(3)2Tバイトまでは25万円で、容量拡張は1Tバイト当たり12万5000円。(4)5Tバイトまでは60万円で、容量拡張は1Tバイト当たり12万5000円。(5)10Tバイト以上のライセンスは、要問い合わせ。年間保守料金は、容量によらず年間5万円。