米Appleが開発中とされる「iPad」タブレット端末の小型モデル(「iPad mini」と呼ばれることが多い)が現地時間2012年10月23日に発表される見込みが高いと複数の米英メディアが報じている。

 10月1日の時点では、iPad小型版は10月17日に発表イベントが開催されると見られ、10月10日にイベントの招待状がメディアに送られると噂されていた(関連記事:Appleの「iPad mini」発表イベントは10月17日?---米メディアが報道)。しかし、Appleは10月10日に何の行動も起こさなかった。

 米Wall Street Journalの技術系情報サイト「AllThingsD」は、関係者からの情報として発表イベントが10月23日に行われると10月12日付けの記事に掲載。発表会場についての情報は得られていないが、Apple本社キャンパス内にある「Town Hall Auditorium」が有力だとAllThingsDは推測している。

 10月23日は同社2012会計年度第4四半期(2012年7~9月期)決算発表の2日前であり、3日後には米Microsoftが次期OS「Windows 8」および独自タブレット端末「Surface」を正式リリースする予定となっている(関連記事:Microsoftの「Surface」タブレットの発売は10月26日、Windows 8と同時)。

 iPad小型版は7.85インチスクリーンを搭載するが、高精細ディスプレイ「Retina」は採用しないと見られる。従来版iPadより薄く、小型コネクター「Lightning」を装備し、第4四半期の生産目標は800万~1000万台と報じられている(米InformationWeek)。

 最近発売された8インチ以下のタブレット製品としては、7インチディスプレイを搭載した米Amazon.comの「Kindle Fire HD」や米Googleの「Nexus 7」がある。価格はKindle Fire HDの16Gバイトモデルが199ドル、32Gバイトモデルが249ドル。Nexus 7は8Gバイトモデルが199ドル、16Gバイトモデルが249ドルとなっている。

 iPad小型版の価格について英Reutersは、「249~349ドル」とのアナリストの予測を紹介している。ちなみに9.7インチRetinaディスプレイを搭載する現行iPad(new iPad)の価格は499ドルからとなっている。