写真●日経コミュニケーションの河井保博編集長
写真●日経コミュニケーションの河井保博編集長
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 日経コミュニケーションの河井保博編集長は、2012年10月10日から開催中の「ITpro EXPO 2012」において、エンタープライズモバイルAWARD 2012の受賞企業を発表した(写真)。ABC Cooking Studio、さわやか信用金庫、住友生命保険の3社が受賞した。

 エンタープライズモバイルAWARD 2012は日経BPのIT系メディア(日経コンピュータ、日経SYSTEMS、日経情報ストラテジー、日経NETWORK、日経コミュニケーション、ITpro)に掲載された約90事例を対象に、「経営課題を解決する使い方をしていること、先進性があること、セキュリティなどモバイル特有の課題をクリアしていることなどを審査基準に選考した」(河井編集長)。企業におけるモバイルが活用フェーズに入っており、先進事例の紹介で活用促進を狙った企画である。

 ABC Cooking Studioは、クッキングスクールのコース説明から入会までの一連の手続きをiPadで実施できるようにした。500台のiPodを導入し、動画を交えたコース説明のほか、手書き入力も可能な入会手続きシステムを整備。申し込み手続きにかかる時間を従来の10分の1となる数分に短縮した。「コース説明から成約までの一貫したモバイル活用を評価した」(河井編集長)。

 さわやか信金は集金業務の効率化のため、Androidスマートフォンとモバイルプリンターを導入した。同社は「セキュリティの課題を洗い出して十分に検証して対策を打った点を評価した」(河井編集長)。さわやか信金は、業務上気になる点を200項目以上リストアップして一つ一つ検証。端末管理システムとしてKDDIの「KDDI 3LM Security」を採用した。このほか、スマートフォンを持ち出す際には、必ず上長の許可を必要とするなど運用面も練り込んだ点が評価の対象になった。

 住友生命はライフデザイナーの営業支援用途に、WindowsタブレットとNTTドコモのデータ通信「Xi」を導入している。河井編集長は「導入規模が4万台と非常に大きいこと、データ通信として先進的なXiを採用していることがポイントになった」という。同社がXiを採用したのはストレス無くシンクライアントを利用するため。これにより、データの持ち出しを防ぐ狙いがあるという。