写真●Brocade VDX 8770の外観
写真●Brocade VDX 8770の外観
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 ブロケードコミュニケーションズシステムズは、同社が2012年10月12日に販売を開始したばかりの新製品「Brocade VDX 8770」(写真関連記事)を、ITpro EXPO 2012の会場で展示している。仮想サーバー環境のネットワーク設定を簡素化するサーバーエッジスイッチ「Brocade VDXシリーズ」に追加した、シャーシ型のハイエンド機種である。

 Brocade VDXシリーズは、仮想環境に向いたスイッチ機器である。サーバー仮想化ソフトを動作させた物理サーバー機を直接つないで使う。複数台のスイッチを束ねてフラットなレイヤー2ネットワーク(L2ファブリック)を構成できる。また、サーバー仮想化ソフトの管理ツールだけでネットワークの設定ができる。ライブマイグレーション時には、仮想サーバーのポートにヒモ付けたネットワーク設定を自動的に追従させられる。

 これまで同社が提供してきた既存のBrocade VDXシリーズ(VDX 6720/同6710/同6730)はいずれも、ラック内の物理サーバー機を収容しながら上位スイッチに接続する、ToR(トップ・オブ・ラック)スイッチである。VDX 6720の場合、高さ1Uに最大24ポート、高さ2Uに最大60ポートの10GbEを搭載する。

 これに対して新機種のVDX 8770は、シャーシ型(8スロット)で10GbEを最大384ポートまで搭載可能であり、ToRスイッチを介すことなく複数ラックの物理サーバー機のすべてを直接収容する使い方を想定している。L2ファブリック全体では、既存のToRスイッチの8倍となる8000台の物理サーバー(10GbE×8000ポート)を収容できる。扱える仮想サーバー台数(MACアドレス数)も、約10倍となる38万4000台まで拡張した。