写真●開発中のUMDCの外観
写真●開発中のUMDCの外観
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 フォーラムエイトは2012年10月12日、同社が開発中のコンセプトモデルで、グラフィックス処理性能を高めながら省スペース化を追求したサーバー機「UMDC」(ウルトラマイクロデータセンター、写真)を、ITpro EXPO 2012会場に展示している。出荷時期は未定だが、価格はグラフィックスカードなど込みで50万円程度を予定。

 高さ65mmと薄型のきょう体でありながら、通常の大きさ(フルハイト)のグラフィックスカードをデュアルスロットで装着できるようにしたサーバー機である。仕組みとして、PCI Expressスロットへの挿入方向を90度変えるコネクターカードを使う。これにより、マザーボード面と平行にグラフィックスカードを装着できるようにしている。きょう体は小型化を追求して専用に作ったが、マザーボードは汎用のものを利用する。

 外形寸法は幅430×高さ65×奥行き340mmと独自仕様であり、典型的な19インチ幅で高さ2Uのラックマウントサーバー機(幅482×高さ87.3×奥行き755mm)と比較して、約4分の1の容積(約1.6リットル)にした。標準的な19インチラックに収容することはあまり想定しておらず、製品化の際にはUMDCを複数台格納する専用キャビネットを用意するかもしれない、としている。

 ハードウエアRAIDコントローラを搭載しており、2.5インチドライブを最大で16個まできょう体内に搭載できる。RAIDレベルは、RAID 0/1/5/6/10/50/60。

 UMDCが想定している主な用途は、グラフィックス処理やGPU計算をデータセンターに集約し、計算資源をSaaS型で遠隔利用するエンジニアリングクラウドサービスである。