写真1●PureData Systemシリーズのきょう体
写真1●PureData Systemシリーズのきょう体
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 日本IBMは2012年10月10日、データ分析用の高速専用装置「PureData System」を発表した(写真1)。ソフトウエアとハードウエアの統合製品である「PureSystems」の第二弾である。会見に臨んだ日本IBMのヴィヴェック・マハジャン専務執行役員(写真2)は「ビッグデータを高速かつ高可用で処理したい、あらゆる企業に使っていただきたい。顧客のシステム構築コストを引き下げる」と意気込みを語った。

 PureData Systemは3製品から成る。電子商取引などの高速データベース(DB)向けの「PureData System for Transaction」、大容量データを高速に分析するデータウエアハウス向けの「PureData System for Analytics」、不正検出など即時的な分析処理向けの「PureData System for Operational Analytics」である。

写真2●説明する日本IBMのヴィヴェック・マハジャン専務
写真2●説明する日本IBMのヴィヴェック・マハジャン専務
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 価格は「PureData System for Transaction」が2億3000万円から、「PureData System for Analytics」が6000万円から、「PureData System for Operational Analytics」が2億円から。いずれも同年10月26日に出荷を始める。

 3製品のうち技術面で新規の製品となるのは、一つめのSystem for Transactionである。残りの二つは専用装置の「Netezza」などをPureSystemsにリブランドしたものだ。

 PureSystemsの第一弾である「PureApplication」と同様、事例をベースにした設定パターンを搭載しており導入が容易という。例えば、DBの設定であれば「従来の数週間から数カ月が、およそ4時間にまで短縮する」(日本IBM ソフトウェア事業の塚本眞一インフォメーション・マネジメント事業部長)。また、処理量が急増した場合、上位機へのスケールアップも容易にできるとしている。