写真1●スマートフォンからNET BUREAU デスクトップゲートウェイを介して社内システムにアクセス。Windows環境がリモートから実行できていることがわかる
写真1●スマートフォンからNET BUREAU デスクトップゲートウェイを介して社内システムにアクセス。Windows環境がリモートから実行できていることがわかる
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写真2●京セラコミュニケーションシステムのソリューションを組み合わせて、スマートデバイスの有効活用を提案するパネル
写真2●京セラコミュニケーションシステムのソリューションを組み合わせて、スマートデバイスの有効活用を提案するパネル
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 ITpro EXPO 2012の京セラコミュニケーションシステム(KCCS)のブースでは、スマートフォンなどのスマートデバイスを利用した社内システム連携ソリューションを展示している。展示の1つの核は、参考出展のリモートアクセスサービス「NET BUREAU デスクトップゲートウェイ」だ。画面転送方式のリモートデスクトップシステムと、セキュアなリモートアクセスを組み合わせ、業務の新しい形を提案する。

 NET BUREAU デスクトップゲートウェイを使うことで、社員などの利用者はスマートデバイスやパソコンから専用サイトにアクセスするだけで業務システムを利用できるようになる(写真1)。画面転送方式なので端末にはデータが残らず、万一、端末を紛失した際にもデータ流出のリスクを軽減できる。認証には、数字の表からあらかじめ登録したパターンに従って数字を抜き出すマトリックス方式のワンタイムパスワードを採用し、手軽に高い安全性を確保した。実際の構成は、KCCSのデータセンター内に顧客のデスクトップゲートウェイの設備を設置し、顧客の企業内システムとはVPNで結ぶ。スマートデバイスなどの端末はインターネットを介してKCCSのデータセンターにアクセスし、画面転送方式で業務システムを利用する。

 参考出展ではあるが、「すでにパイロット的な利用は始まっていて、需要ベースでの提供は可能」(KCCS)という段階にあるという。このシステムの導入で、場所や時間を問わないだけでなく、パソコンを持ち運ばなくてもスマートフォンやタブレット端末があれば業務を遂行できる。直行直帰の実現や育児中の業務参加、災害時の事業継続などにも効果があるとする。

 また、KCCSのブースでは、法人向けのモバイル通信サービス「KWINS Phone」や、スマートデバイス端末認証サービスも紹介している。KWINS PhoneはKDDIの回線をMVNO(仮想移動体通信事業者)として提供するサービスで、CDMA、WiMAXのデータ通信や社員間の定額音声通話、モバイルデバイス管理(MDM)などを一括して提供する。スマートデバイス端末認証サービスは、スマートフォンなどの端末に埋め込んだ証明書情報を使う認証サービス。利用者のID/パスワードに加えて、正規の端末であることを認証してセキュリティを高める。KCCSでは冒頭のNET BUREAU デスクトップゲートウェイや、こうした各種のサービスの品ぞろえを紹介し、スマートデバイスを安全で便利に使えるソリューションを一括して提供できることをアピールしていた(写真2)。