写真1●デモに使っていた機器類<br>一番上のサーバーが制御用ソフト(コントローラー)が入ったサーバーで、その下の4台の物理サーバーで仮想マシンを動かしている。2台のOpenFlowスイッチはラック裏側にある。
写真1●デモに使っていた機器類<br>一番上のサーバーが制御用ソフト(コントローラー)が入ったサーバーで、その下の4台の物理サーバーで仮想マシンを動かしている。2台のOpenFlowスイッチはラック裏側にある。
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写真2●アイドリングストップ機能のデモの様子 仮想マシン(左側ウインドウ内の緑色アイコン)がライブマイグレーションによって2台のサーバーに集約され、下側2台のサーバーがシャットダウン状態(灰色表示)になっている。
写真2●アイドリングストップ機能のデモの様子 仮想マシン(左側ウインドウ内の緑色アイコン)がライブマイグレーションによって2台のサーバーに集約され、下側2台のサーバーがシャットダウン状態(灰色表示)になっている。
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 2012年10月10日から12日まで都内で開催中のICTソリューションの総合展示会「ITpro EXPO 2012」(日経BP社主催)のNTTデータブースでは、オープンソースソフトウエア(OSS)のクラウド基盤構築用ソフト「OpenStack」とオープンネットワーク制御技術「OpenFlow」を連携させたソリューションのデモを実施し、来場者の注目を集めている。

 同ブースで展示しているのは、NTTデータが10月2日に発表済みで2012年度内の提供開始を目指している「OpenStack/OpenFlowによるフルオープン仮想化基盤構築ソリューション」という仮想化/クラウド基盤構築ソリューション。同ソリューションの目玉機能の一つである「アイドリングストップ」機能が実際に動作するところを来場者が体験できるようにしている。

 アイドリングストップ機能とは、仮想化リソースの増減に連動してサーバーやネットワーク機器の電源を制御し、ネットワーク全体の省電力化を図れるようにする機能である。具体的には、特定の物理サーバーのリソースを積極的に空ける形で仮想マシンを別物理サーバーに移動させる「ライブマイグレーション」を実行し、仮想マシンが稼働していない余剰なサーバーが出来上がると、余剰サーバーに対して指示を送って自動的にシャットダウンさせる。

 サーバーの自動シャットダウン処理に加えて、OpenFlowを使ってネットワーク機器のシャットダウン処理にも対応できるようにしている点も同機能の売りの一つとなっており、「同様な機能を備えたソリューションは現状他にない」(NTTデータ)という。こうした仕組みをOSSおよびOpenFlowに代表されるオープンな技術のみで実現している点も大きな特徴となっている。

 デモでは、物理サーバー4台をOpenFlowスイッチ2台と接続した小規模ネットワーク環境(写真1)を用意。2台の物理サーバー上にある仮想マシンを残りの2台の物理サーバーにライブマイグレーションして“寄せる”と、自動的に空いた2台のサーバーがシャットダウンされ(写真2)、空いた2台が接続していたOpenFlow対応スイッチも連動してシャットダウン可能状態になる様子を見せていた。