米AMDは現地時間2012年10月9日、同社が「Accelerated Processing Unit(APU)」と呼ぶGPU統合型CPUのタブレット端末向けモデル「AMD Z-60」を発表した。同社APUでは最も消費電力が低いという。端末ベンダー向けに同日出荷を開始している。

 Z-60は動作周波数1.0GHzのデュアルコアCPUを搭載し、熱設計消費電力(TDP)は4.5Wで、1Mバイトの2次キャッシュメモリーを備える。内蔵GPUは「Radeon HD 6250」を採用し、フルHD 1080pおよび「Direct X 11」をサポートする。

 米Microsoftの次期OS「Windows 8」のユーザーインターフェースとアプリケーションに最適化し、従来のWindowsアプリケーションにも対応する。「AMD Start Now」技術により高速での起動およびスリープモードからの復帰を実現する。1度の充電で、Webブラウジングなら最大で連続8時間、HDビデオ再生なら最大で6時間可能。

 AMDによれば、Z-60を搭載した最初のタブレット端末は年内にWindows 8のリリースに合わせて登場する見込み。Windows 8は10月26日に一般向けに正式リリースされる。

 米メディアの報道(ZDNet)によると、先日米Intelが発表したタブレット端末向けデュアルコアプロセッサ「Atom Z2760」は動作周波数が1.8GHzで、HDビデオ再生の連続駆動時間は10時間。Windows 8タブレット端末で使用した場合の消費電力は2.3~3Wとしている。

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