NECは2012年10月9日、Windows Server 2008 R2 Hyper-Vを活用して、東京都新宿区の全庁プライベートクラウド基盤を構築したと発表した。2015年までに、区役所内の各課がそれぞれ運用している業務システムを、同基盤上に順次移行する計画だ。

 同基盤は、Windows Server 2008 R2搭載のNEC製サーバー「Express 5800」を中心とした24台のサーバー、およびNEC製バックアップストレージ「iStorage HSシリーズ」を使った遠隔バックアップシステムで構成する。新宿区と同社が協同して2012年5月に構築を開始、9月に完成した。

 新宿区は、現在約250台のサーバーで運用されている保険、福祉、土木にかかわる業務システムを、サーバー24台からなる同基盤に集約する計画だ。これにより、年間のITコストを約24%削減できるとする。また、遠隔地にバックアップデータをレプリケーション(複製)する機構を採用したことで、災害時のデータ保護力および事業継続性を強化した。