写真●EMC VFCacheの外観
写真●EMC VFCacheの外観
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 EMCジャパンは2012年10月9日、PCI Expressバスに直結して使う半導体ストレージ「EMC VFCache」(写真)を発表、同日販売および出荷を開始した。独立したストレージストアまたは他のストレージストアのキャッシュとして動作する。価格(税別)は、容量300Gバイトのモデルが約190万円、700Gバイトのモデルが約340万円。

 PCIe直結型の半導体ストレージ。専用のドライバーソフトをインストールしたサーバー機から、他のストレージに対するキャッシュ、または独立したデータ格納領域として利用できる。1枚のカードの内部で、キャッシュ領域とデータ格納領域を使い分けられる。これにより、通常はキャッシュとして使いながら、スワップや一時ファイルを直接格納するといった使い方ができる。

 また、サーバー1台に複数枚のカードを搭載できる。これにより、サーバーから扱える半導体ストレージの容量と性能を拡張できる。バスの規格はPCI Express Gen2(x8)で、大きさはハーフハイト(高さが低いタイプ)でハーフレングス(長さが短いタイプ)である。消費電力は25W。

 ドライバーソフトの稼働OSは、Windows Server 2008またはRed Hat Enterprise Linux 5.6/5.7。物理環境のほか、サーバー仮想化環境(VMware vSphere 4.1/5.0)でも利用できる。

 性能は、以下の通り。半導体はNANDフラッシュ(34nm設計、SLC)。ランダム読み取り(4Kバイト)は、1秒当たり71万5000件を処理。ランダム書き込み(4Kバイト)は、1秒当たり9万1000件を処理。シーケンシャル読み取り(128Kバイト)の速度は、3.2Gバイト/秒。シーケンシャル書き込み(128Kバイト)の速度は、0.8Gバイト/秒。レイテンシー(遅延時間)は、41マイクロ秒。